毎年1月26日は,「文化財防火デー」です。
文化財防火デーの制定は,昭和24年1月26日に,現存する世界最古の木造建造物である法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し,壁画が焼損したことに基づいています。
この事件は国民に強い衝撃を与え,火災など災害による文化財保護の危機を深く憂慮する世論が高まり,翌昭和25年に文化財保護の統括的法律として文化財保護法が制定されました。
その後,昭和29年11月3日に法隆寺金堂の修理事業が竣工し,文化財保護行政も確立するとともに,文化財保護思想の一層の強化徹底を図るために普及啓発事業が行われるようになりました。その一環として,法隆寺金堂の焼損した日であること,1月と2月が1年のうちで最も火災が発生しやすい時期であることから昭和30年に,当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)と国家消防本部(現在の消防庁)が1月26日を「文化財防火デー」と定め,文化財を火災,震災その他の災害から守るとともに,全国的に文化財防火運動を展開し,一般の文化財愛護に関する意識の高揚を図っています。
演習会場:熊谷市下奈良551番地 曹洞宗萬頂山集福寺及び付近一帯
集福寺の建立は鎌倉時代後期の永仁年間(1293~1299年)。もともとは由良法燈圓明国師の開闢による臨済宗法燈派の本山でした。その後、室町時代末期の天文年間(1532~1555年)に領主・成田下総守親泰が開基となり、新田氏の菩提寺だった上野国太田の金龍寺二世・永平道元法孫桂室秀芳大和和尚を開祖に迎え、同じ禅宗の曹洞宗へ改宗して今日に至っています。